皆さんはマーケットピークという仮想通貨型の投資をご存じですか?
マーケットピークの投資事件は実に7億円もの詐欺被害を出したといわれ、ニュースにも取り上げられました。
マーケットピークは、仮想通貨とMLM(マルチ)商法を組み合わせた商材なのですが、「強引な勧誘をされた」「借金をさせられた」とネット上でも多くの被害報告が寄せられていた商材です。
では、具体的にどういった商材ででどのような仕組みの詐欺だったのでしょうか?
この記事では、マーケットピークがどのような商材でどういった仕組みをしているのか?被害報告はどういったものがあるのかを紹介していきます。
仮想通貨や副業に興味がある方は是非最後まで見ていただき、詐欺被害者にならないように参考としてください。
目次
マーケットピークとはどんなサービス?
マーケットピークは、仮想通貨にMLMを掛け合わせた投資商材です。
独自開発した仮想通貨「Peak」を販売しており、投資家相手にPeakを人に紹介することで報酬が得られるというのがマーケットピークのMLMというサービスになります。
実態のない運営会社MarketPeak
マーケットピークを運営するMarketPeakという会社は、広告上ではドバイに本社を置くセルゲイ・ヘック氏が代表を勤める海外企業というのが紹介ページに記載されていました。
会社概要をまとめると以下の通りです。
会社名 | MarketPeakt |
---|---|
代表 | セルゲイ・ヘック(SBRGEJ HECK) |
設立 | 2017年12月 |
所在地 | ドバイ シリコン オアシス |
メールアドレス | support@marketpeak.com |
ところが、ネット上で会社名や事業者名を検索しても該当する企業の情報は一切見当たらず、それならばと金融庁に確認するとマーケットピーク(MarketPeak)は金融庁への届出がなく、無登録のまま運営を行っている事が判明したのです。
※資金決済法の改正(令和2年5月1日施行)により、法令上、「仮想通貨」は「暗号資産」へ呼称変更されました。
平成29年4月1日から、「暗号資産」に関する新しい制度が開始され、国内で暗号資産と法定通貨との交換サービスを行うには、暗号資産交換業の登録が必要となりました。金融庁ホームページより引用
最近、FXの投資会社スカイプレミアムの幹部が1350億の詐欺案件で逮捕されましたが、逮捕理由として挙げられていたのは金融商品取引法違反(無登録営業)の容疑でした。
マーケットピークの場合は仮想通貨取引なのでスカイプレミアムとは少し違うのですが、無登録での取引で検挙された点は変わりません。
その上、金融商品取引法違反では対した罪にならず、被害者側の全額返金も難しいという点が質の悪い所なのです。
仮想通貨Peak
マーケットピークの商材でもあるPeak DeFi(ピークディファイ)は、貧困地域を含めた世界中に仮想通貨やブロックチェーンの普及を行うことを目的として開発したとされています。
DeFi(分散型金融)とは、金融の実験的形態のひとつであり、それは仲買人、取引所、銀行といった中央集権的な金融仲介者に頼らず、ブロックチェーン上のスマート・コントラクトを利用することを目的とします。
Wikipediaより引用
つまり、銀行口座を持たない発展途上国であっても利用できるようにという開発目的には、一見すると適しているように見えるのです。
マーケットピークの仕組み
マーケットピークはMLMと呼ばれるマルチ商法を採用しており、マーケットピークを紹介して会員を増やすことで報酬が支払われます。
マーケットピークの報酬プラン
マーケットピークには計5つの報酬プランがあります。
- 直紹介ボーナス: マーケットピークを紹介した分だけ報酬
- サイクルステップボーナス: 報酬が発生するサイクルを重ねることで報酬
- マッチングボーナス: 紹介者を増やすことで報酬
- キャリアボーナス: 成果に応じて報酬
- グローバルボーナス: グローバルな成果に基づいて報酬
要約すれば、どの報酬プランもマーケットピークの紹介をして会員を増やせれば報酬が支払われる。
紹介者が更に勧誘を行い、会員を増やすと報酬がでるという、一般的にマルチ商法と呼ばれている営業です。
MLM(マルチ)商法は合法である
マーケットピークは利用者が次のユーザーを勧誘していくという、MLM(マルチ)商法と呼ばれる営業方法を利用しています。
詐欺被害などでよく取り上げられているマルチという商法ですが、これ自体には違法性がありません。
仮想通貨を用いてるため実物の商品を取り扱わない分、違法とされるねずみ講と類似点が多いですが、法律上は合法という扱いになってしまいます。
勧誘が強引になりやすい
MLM(マルチ)商法は違法ではないと上記しましたが、マルチ商法を行っている企業で業務停止処分をだされた会社が多数存在します。
これは、会員が稼ぐ副業目的で新規会員を獲得するために勧誘をしてくるので、強引な勧誘になりやすいことが挙げられます。
必死になるあまり強引な勧誘を行っていると、人としての信用を無くし人間関係が崩れる上に、特商法の内容も理解せずに勧誘を行っていると警察沙汰になってしまうリスクもあるのです。
マーケットピークの口コミや評判
次にマーケットピークの口コミや評判を、X(元Twitter)やSNS上から紹介していきます。
マーケットピークの被害者から吉報。
借金全額完済、おめでとう。
前途は明るいさ。
勧誘→消費者金融と、
汚い手口でハメられたよう。
2〜3年くらい前かな。
本人の気持ちもあるから
軽々しく言えないけれど、
過去は清算して【先】へと
生きてほしいかな。— FEZZ 🇯🇵 🇮🇱🕊 (@fedsbehawkin) January 29, 2024
マーケットピーク有罪判決について
7億規模の被害を出しておいて、執行猶予判決とか詐欺被害者にもっと寄り添えと思う。
被害弁済なんか被害届が出ている数名分の金額を返済してるだけで、被害額の99%は弁済されてないし結局詐欺した奴が人生勝ち組になるファック!!💢 pic.twitter.com/cuSLaKhtIR
— 【新宿109】KENZO (@aruaru_Sagishi) October 14, 2023
マーケットピーク被害者および、その他のポンジスキームやマルチ商法に詐欺られた皆さん【消費者団体訴訟制度】をご存知ですか?
騙されないための知識を身につけるのが1番なのですが、もし「騙された!」と思ったらご活用を♬#拡散希望https://t.co/X2V307UVda— Daisuke@資産家ニート (@richman_neet) May 29, 2023
マーケットピークへの詐欺被害や強引な勧誘による迷惑営業といった書き込みもありましたが、最も多かったのは悪いことをして捕まったにも関わらず、執行猶予が付く被害金額に対して軽すぎる刑と被害者側への返金がほとんどされないことへの怒りが大多数を占めていました。
【まとめ】マーケットピークのようなMLM商法は警戒すべき
この記事では、マーケットピークがどのような商材でどういった仕組みをしているのかや被害報告はどういったものがあるのかを口コミや評判から紹介してきました。
マーケットピークの幹部が逮捕され、危険な詐欺商材というのはニュースで取り上げられ世間に認知されたのですが、似たようなMLM(マルチ)商法を展開している企業は他にも多くあります。
マーケットピークの事件からもわかるように、海外などを経由した資金運用により捕まった後の返金請求も難しいのが現状です。
全てのMLM商法が悪いとは言いませんが、不自然なほど利益が見込めるような投資の話には、関わらないのが賢明でしょう。