開業したいと思っても、用意できる自己資金の金額によっては、希望通りの仕事で開業できないこともあります。
今回は、低資金でマイペースに開業しやすい仕事を11個ピックアップしてお伝えします。
失敗しないための注意点もお伝えしますので、これから開業予定がある方や独立開業に興味がある方はぜひ参考にしてください。
目次
低資金でも開業できる仕事を見つけるまでの流れ
開業して新規事業を立ち上げ、軌道に乗せるためには必要な資金と事業の将来展望についてある程度把握することが大切です。
開業後も継続して仕事を獲得するためには多角的に情報収集を行い、安定して仕事をこなせる環境を整える必要があります。
まずは、低資金でも開業できる仕事を見つけるまでの流れを見ていきましょう。
低資金で開業できる仕事の見つけ方
ビジネスの将来性を確認する
まずは、これから開業を考えているビジネスの将来性はどれくらいあるのか確認することが大切です。
今はそれなりに利益が見込めるとしても、数年後や数十年後も同じような状況とは限りません。
仕事によっては需要が極端に減り、事業の方向性を変える必要が出てくることもあります。
開業リスクをできるだけ低くするためにも、入念に市場調査やリサーチを行い、今後の伸びしろも含めて確認しておくと安心です。
初期費用以外の資金がかからないか確認する
開業する仕事によって、初期費用やそれ以外にかかる資金も変わります。
仕事の内容や規模によっては、初期費用に加えて人件費や販売促進費などの費用が発生し、低資金では開業できない可能性があることも知っておきましょう。
お金の心配なく開業したい場合は、目安として運用資金3ヶ月分を用意しておくことをおすすめします。
開業前に最低限必要な運転資金を用意したり把握したりするためにも、1ヶ月間で何にどれくれい経費がかかるのか試算しておくと、不測の事態にも備えた上で開業に踏み出せます。
エリア調査・競合調査を行う
開業後もユーザーのニーズを汲みとりながら利益率を伸ばしていくためには、開業前にエリア調査や競合調査をしっかり行うことが大切です。
開業する仕事によっては、開業予定エリアで想定していたほどのニーズがなかったり、競合が多く太刀打ちできない環境がすでにできあがっていたりすることもあります。
せっかく低資金で開業を検討しているのであれば、開業後も有効的なサービスを効率良く提供できるように下準備しておきたいところです。
フランチャイズでできるのか確認する
開業後はできるだけスムーズな事業展開を行いたいと考えている場合は、開業予定の仕事がフランチャイズ展開に対応しているのかどうか確認しておきましょう。
独立開業よりもハードルが低いフランチャイズでの開業は、取り扱う商品やサービスがすでに周知された状態でスタートできるので、開業経験がない場合でも開業当初からある程度の利益が期待できます。
また、経営に関するノウハウも実績豊富な本部から直接学べるので、利益を得ながら成長したい場合にもおすすめです。
低資金で開業しやすい条件
ここからは、低資金で開業しやすい条件を見ていきましょう。
低資金で開業しやすい条件
店舗が必要ない
店舗を保有して開業するとなれば内外装工事に加えて、飲食の場合は厨房設備などの初期投資が必要になります。
そのため、万が一開業に失敗した場合は、赤字となり多額の借金を背負ってしまうリスクもあるわけです。
一方で、低資金で開業できる仕事の多くが店舗を必要としないものが大半です。
例えば、店舗や新たに事務所を構える必要がなく自宅でサービスを提供できるWebライターやWebデザイナーといった仕事であれば、低資金での開業も実現できます。
経験をそのまま活かせる
開業前からさまざまな経験を通して一つの分野に精通している場合は、開業時に自らの経験とスキルを有効活用して売上を伸ばしていくこともできます。
特に、インターネットを利用した仕事や自ら顧客先へ出向いて商品やサービスを提案する仕事は低資金でも開業しやすい傾向にあります。
何か一つでも強みがあり、スキルに自信がある方は、開業も視野に入れてみるといいでしょう。
副業から始めて事業化しやすい
インターネット上で完結する仕事の場合は、まずは副業から始めて、ノウハウやスキルを習得できたらタイミングをみて開業する手もあります。
業界で求められる知識や経験がある状態で開業すれば、事業化する際も困ることなく良いスタートを切りやすくなります。
低資金で開業できるおすすめの仕事11選
ここからは、低資金で開業できる仕事の中でも特にマイペースに取り組めるものを11個ピックアップしてご紹介します。
これから、開業に向けて本格的に情報収集する予定がある方は、ぜひ参考にしてください。
Webライター
WebライターはPCとインターネットに接続できる環境があれば、特別な資格がなくても始められる仕事です。
未経験で募集しているケースも多いので、まずは副業としてチャレンジして必要な知識やスキルが身に付いたら独立開業するといったことも低資金で無理なく行えます。
日頃からWebサイトの記事を読むのが好きな方や文章をわかりやすく書ける方には向いている仕事です。
ある程度稼ぐためには、優れたリサーチ力や短時間で整合性の高い文章を作成できる力などが求められます。
開業後も安定した収入を求める場合は、高単価のクライアントやWebライターからキャリアアップも見込めるクライアントにもアプローチするなど、積極的に複数のクライアントと契約するといいでしょう。
イチから知識やスキルを身に付けて、Webライターにチャレンジしたい方にはこちらのサービスもおすすめです。
Webデザイナー
Webデザイナーは、PCと画像編集ソフト、インターネットに接続できる環境があればチャレンジ可能です。
クライアントの希望を取り入れたWebページを制作するためには、デザインスキルに加えて人並みのコミュニケーションスキルが求められます。
独学でWebデザインを学び開業するのはハードルが高いため、オンラインスクールなどで基礎を学んでから開業した方が、開業後も案件獲得に苦労しにくくなるのでおすすめです。
また、Webデザイナーとして開業する場合は一通りの業務を一人で行う必要があるので、Webデザインソフトはもちろん、Webコーディングスキルも磨いておくと安心です。
オンラインで学べるWebデザインスクールを探している方には、こちらがおすすめです。
kindle出版
自分自身の経験やノウハウを書籍化し、多くの人に参考にしてほしいといった思いが人一倍強い方にはkindle出版がおすすめです。
kindleとは、Amazon限定で提供する電子書籍サービスのことです。
出版する際に費用が発生するわけではないので、低資金で始められます。
また、kindle出版は設定する価格によっては最大70%の印税が期待できるだけでなく、1ページ読まれただけでも収益化できる点が魅力です。
文章力に長けていて、誰かに自分の本を読んでもらいたいという方に特におすすめです。
動画編集
ここ数年、動画配信サービスの需要は非常に高いため、動画編集の案件も豊富です。
クライアントから動画編集に必要な素材を受け取り、希望に沿って1本の動画を制作することになるので、一つのことに夢中になれる方には向いています。
独学でも努力次第で半年程度で開業できるレベルになれるともいわれているので、興味がある方はチャ
レンジしてみるといいでしょう。
要点を掴んで短期間で動画編集者として働きたい場合には、効率的に学べるオンラインスクールがおすすめです。
手っ取り早くポイントを学んで動画編集のスキルを身に付けたい方には、こちらのスクールもチェックしてみてください。
飲食店
個人がイチから飲食店を開業するとなると、コンセプト設計や物件探し、内外装工事など、とにかく時間と手間がかかるものです。
すでにブランディングされていて利益率も高い飲食店のフランチャイズとして開業すれば、イチから飲食店を開業するよりも低資金でビジネスを始められます。
通常であれば、飲食店を開業する際に必要になる費用の目安は自己資金300万円前後といわれています。
それが、フランチャイズ店として本部に加盟するだけで、自己資金を抑えながら高い利益率を期待できる環境を開業当初から手にできるわけです。
場合によっては、万全な研修フォロー体制や広告運用などの本部のノウハウをフル活用できることもあるので、飲食店を開業予定がある方は一度リサーチしてみるといいでしょう。
アフィリエイト
アフィリエイターは、PCやスマホとインターネットと接続できる環境、収益化が見込めるアフィリエイトサイトがあれば開業可能です。
アフィリエイトとは、商品やサービスを紹介し、ユーザーが購入や申込みに至れば収益の一部を受け取れる仕組みのことです。
以前はブログやホームページで特定の商品やサービスの宣伝を行い、ページ内に専用リンクを貼るのが主流でした。
ここ数年は、InstagramやX(旧:Twitter)といったSNSを活用してアフィリエイトで稼ぐユーザーも増加しています。
アフィリエイトはサイト運営も含めて取り組む必要があるので、マーケティング領域での知識やノウハウも求められます。
また、取り扱う商品やサービスの需要は変化しやすく、掲載していたアフィリエイト案件が突然終了することも十分あり得ます。
年間を通して安定した収入を得るためには、複数のサイトを運営しておくと安心です。
WebライティングやWebマーケティングを個別指導で学べるオンラインスクールを探している方には、こちらのスクールがおすすめです。
スキル販売
得意なことを突き詰めて、開業するスキル販売も低資金かつマイペースに取り組めると人気です。
例えば、ハンドメイドやインストラクターなど、自分自身が得意なことをスキルとして販売できるプラットフォームをうまく活用することで収益化も見込めます。
低資金で開業できる上に単価を自分で設定できるので、将来的には高単価でのスキル販売を行い収益を徐々に増やしていくことも可能です。
販売するスキルによっては対面ではなく、オンライン上で完結できるものもあるので自宅で開業したい方にもおすすめです。
SNSコンサルタント
SNSコンサルタントは、スマホやPCとインターネット環境さえあれば低資金で開業できる仕事です。
SNS運用経験がある場合は、SNSコンサルタントとして開業にチャレンジしてみてもいいでしょう。
主に企業に対して、運用改善や具体的な提案を行なったり、更新を含む投稿業務を担当したりと仕事の内容は多岐にわたります。
フリマアプリ
フリマアプリ内でショップを開設して商品を販売する仕事も、開業届さえ出せば簡単に始められます。
トレンドに敏感な方や一人で全ての工程を行うことにストレスを感じない方にはおすすめの仕事です。
フリマアプリで開業すること自体は低資金でも可能ではあるものの、実際は仕入れから出品、梱包、発送までの全工程を少なくともビジネスが軌道に乗るまでは一人で行わなければいけません。
需要が高い商品は何か見分けたり、販売する商品によっては特別な資格が必要な場合もあります。
基礎を学んでから開業したい場合は、副業から始めるのがおすすめです。
インフルエンサー
SNSアカウントのフォロワー数が多く、情報発信力に長けている場合はインフルエンサーとして開業することも可能です。
ある程度のフォロワー数までいけば、ブランドの認知度向上にもつながりやすくなるので、企業案件を獲得できる場合もあります。
ただし、取り組み方によってはサクラだと認識されるステルスマーケティングとみなされ、炎上してしまう可能性もあります。
低リスクでインフルエンサーとして開業し、利益率を伸ばすためには事前に対策を講じておくと安心です。
占い
スピリチュアルなことに興味がある場合は独学で占いを学べば、低資金でも開業できます。
持ち家で事業で使える部屋が確保できるのであれば、アパートやマンションを借りずに済むので、礼金などの初期費用や家賃などを支払う必要もありません。
開業後の収益化をスムーズにするためには、占い師としての知名度をSNSなどを活用して上げておくのがベターです。
何から勉強したらいいのか分からない場合は、人気があるタロット占いからまずは勉強してみることをおすすめします。
低資金で開業して成功させるコツ
ここからは、低資金での開業を成功させるために知っておくといい情報をご紹介します。
低資金で開業して成功させるコツ
SNSでの集客でファン化させる
開業後も安定した売上を獲得するためには、あらかじめX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSアカウントを作成し、情報発信することをおすすめします。
フォロワーが増えてSNS上での発信力がついてくれば、多くのファンに欲しい情報を届けられる環境を構築可能です。
また、その状態で開業すれば、顧客獲得や売上向上も十分期待できます。
開業後もSNSアカウントをうまく運用できれば、大きな収益源となってくれるはずです。
SEOで自然流入させる
自社のホームページを開設してWeb上のコンテンツを作成し、SEO対策を行うことでインターネット上でのPRもしやすくなります。
自然流入を目的としたSEO施策が成功すれば、その後も安定したユーザー獲得が見込めます。
SEO施策に関する知識やノウハウがない場合は、ホームページ制作やマーケティングを専門とする業者に依頼するのがおすすめです。
バズり系のコンテンツやメニューを開発する
低資金で多くのユーザーに提供する商品やサービスを知ってもらうためには、自社でパズりやすいコンテンツやメニューをイチから作るのが手っ取り早いのでおすすめです。
チラシ配布やプロモーション費などの販促費を節約しつつも事業を成功させたい方は、炎上リスクに注意しながら自社でバズり系のコンテンツやメニューを開発してみてはいかがでしょうか。
開業する際の注意点
最後に、開業する前に注意すべきポイントをご紹介します。
補助金制度を使えるか確認しておく
開業する際は、自己資金などの負担を少しでも減らすために補助金制度が使えるかも確認しておきましょう。
国や自治体が定める要件に合致すれば、補助金対象になる可能性もあります。
また、以下のサイトでは創業者向けの補助金や給付金を一覧で確認可能です。
開業予定の自治体がどのような補助金制度を設けているのか確認し、有効活用してみてください。
創業者向け補助金・給付金(都道府県別)
最初は小さな規模でスタートする
経営に関する経験や知識が乏しい状態であれば、小規模からスタートするのがベターです。
初めから大規模で事業を展開してしまうと、当然、初期費用や運転資金資金もかさんでしまいます。
また、万が一事業がうまくいかなかった場合は規模が大きければ大きいだけ、多額の借金を背負うことになるので、場合によっては事業の立て直しが困難になってしまう可能性もあります。
フランチャイズの契約書はしっかり確認する
フランチャイズとして新たに契約する場合は、しっかりと契約内容を確認する必要があります。
加盟時には加盟金や保証金、ロイヤリティなどさまざまな費用を本部へ支払うことになります。
そのため、「不当に費用を支払っているのではないか」と心配になる方もいるほどです。
本部とフランチャイズで契約を取り交わすとなれば、すでに提供する商品やサービスは知名度が高い上に、経営に関するノウハウも本部から学べるなど、メリットはたくさんあります。
開業後のトラブルを回避するためにも、フランチャイズとして加盟する予定がある場合は、契約書はしっかりと確認しておきましょう。
必要な知識やスキルを身に付けて低資金で開業しよう
開業する場合は、最低でも自己資金300万円前後に加えて、運転資金3ヶ月分を用意しておくのが理想です。
低資金で開業できる仕事には、Webライターや動画編集といった副業としてすでに定番化しているものから、SNSコンサルタントや占いといったものまで幅広くあります。
開業に向けて具体的に動き出す前に、自己資金の軽減につながる補助金活用の可否や小規模展開から始めること、不当な契約回避のためにも飲食店などでフランチャイズ加盟店として開業する場合は契約書を確認することが大切です。
いきなり開業するのはハードルが高いと感じる場合は、副業から始めて必要なスキルや経験が身に付いてから開業するという手もあります。
今回紹介した内容を参考にしながら、開業に向けた新たな一歩を踏み出してみてください。